働く対価と「しょうがない」の閉塞感について考える

働く対価と「しょうがない」の閉塞感について考える

今日は働く対価と、
「しょうがない」という風潮に対して感じる
個人的な思いについてです。

何のために働くのか?私の場合

私は働くことが好きですが
これまでの仕事を天職!と思ったことは
残念ながら一度もないので、仕事はお金を頂く
手段だと思っています。

働いたら

・それなりのお金がもらえて
・家族で美味しいものが食べられて
・いろいろな所へ旅行へ行けて
・子供に不自由のない生活をさせてあげられて
・好きな本や物を買うことができる

という理由から働いています。

ですが、私が最近まで働いていた会社は
社員のサービス残業で成り立っていた
ような会社でした。

サービス残業は「しょうがない」

私も普段は時短勤務でしたが
夫に子供を任せられるときには
同僚と同じく残業をしていて

私は残業した分きっちり勤怠を
記録するのですが、周りの同僚は
ある時間になるとぴしゃりと
PCをシャットダウンし始めます。

帰るのかと思いきや
そこから書類仕事を始めて
実際の退勤時間はPCを切った時間

それをほぼ毎日やっている。

更に、PCを切ってからの
全体会議も頻繁に行われていました。

avatar

ハルセッキ

会議は優に1時間以上も!そこからまた作業!

サービス残業をしている当人たちに
この現状をどう思うかを聞いてみると

「しょうがない」

って言うんですよね。

自分の貴重な時間を差し出しているのに
「そういうものだからしょうがない」
って諦めているんです。

しかも
「正しく勤怠記録してたら会社がやっていけない」
とか言うんですよ。

そんなことを一介の社員が気にしなくていいし
それで会社がやっていけないんだったら
それこそ抜本的な改革を会社が
すべきなんじゃないかと思うんですが。

あとは成績が上がってない時期は
「残業をつけるのが忍びない」
とかも言ってました。

最もらしい理由だけれど、そうやって個人で
勝手に動くから変になるんだよと思ってしまう。

今はどこの会社もそうかもしれませんが
私の会社では長時間勤務が問題視されていて
残業をとにかく減らせというお達しが出ていて

同じ成績ならば勤務時間が短いほうが
優れているという考え方だったんですね。

でも日常の業務量を考えたら
残業せずには終わらない量であることは確かなのに
しれっと残業していないふりをする人が現れると
普通に働いている人が割を食う。

そういう評価基準があるために
みんな勤怠時間をごまかして
上司もそれを黙認していて。

avatar

ハルセッキ

負のスパイラル…!

皆、新卒で入社してその会社でずっと働いている人も
多かったので、サビ残当たり前みたいな刷り込みが
あって恐ろしい…!と思いました。

サービス残業で失うもの

よくよく考えてみると
1日1時間だとしても月20時間
1.5時間だとしたら月30時間

1年にしたら360時間

これだけの時間を差し出していることになります。
この時間を子供と遊んだり、家事をする奥さんを
手伝ったりする時間に充てることができたら…

そして次はお金に換算してみたら
1時間2000円もらっている計算ならば
1年で720,000円
を会社に寄付していることになります。

72万円って、
まぎれもない大金ですよね?

サービス残業は時間とお金の
両方を失う行為なんだなと
書いていて改めて思います。

「しょうがない」を容認する世間の風潮

でも私がこれを声高に言ったところで
「みんな大なり小なり我慢している」とか
「仕事があるだけ有難いと思え」とか
「俺のところは80時間」
とか

変な根性論が始まる風潮が日本には確実にあって
搾取されることを「しょうがない」と思っている
この一連の流れがそもそも問題
だよなと思うわけです。

同僚たちはまだまだ現在進行形でサービス残業を
し続けているだろうし、これからも何か起こらない限り
72万円を寄付し続けるのだと思います。

解決策はどこにあるのか

じゃあどうすればいいんだよって話なんですが
正直、解決策なんてないに等しいんですよね。

そんな会社は転職すればいいとか
情報持って労基にかけこめばいいとか
いろいろ言うけれど
どれもアクションを起こしたり労力を使うのは自分です。

サービス残業はダメだと分かっているけれど
会社の中では波風立てずに慣習に従っているほうが
圧倒的に楽なんですよね。

このどうにも出口のない閉塞感がやりきれなくって。

サービス残業をさせる圧力というのも
それに従うしかない空気も分かります。

YAHOOでサービス残業と検索すると
「モンスター社員に悩む企業様」とか
出てきますし。

サービス残業しないとモンスター社員で
残業代を請求してもモンスター社員に
なってしまうの…!?

労働の対価として報酬を求めるという
ごく当たり前のことがみたいに思えてきますね。

多少の光明として、最近は特に企業もコンプライアンスを
遵守することに必死なので、サービス残業なんていう
THEコンプラ違反
については頭を悩ませている
はずだとは思います。

しかも今盛んにやっている過払い金請求の次は
企業の残業代未払い問題がアツいらしいので
サビ残問題にメスが入るのもそう遠くはないかもしれません。

しかし、そんな外からの風を待つのも
アリといえばアリですが、
一人一人の意識を変えていくのが
個人的に手っ取り早いんじゃないか
と思います。

・本来は1分単位で残業代は請求出来る
・サービス残業を強要する会社には罰則がある
・自分のお金も時間も無駄にしなくていい

サービス残業が横行しているような会社では
本っ当に難しいことなんですけどね。

でも会社が変われば残業代が出るなんて
至極当たり前のことなんですよ、と。

「残業代当たり前」「まだサビ残で消耗してるの…?」
が少しでも増える社会になってほしいなと思います。

ワーキングマザーカテゴリの最新記事