転勤で仕事を辞めざるを得なかった妻の叫び

転勤で仕事を辞めざるを得なかった妻の叫び

今日は夫の転勤について思うところを
書きたいなと思います。

というのも我が家も夫の転勤で
私が仕事を辞めた経験がありまして…

妻、泣く泣く退職する

夫の転勤による妻の退職って思った以上に
深刻な問題です。

今や共働きがスタンダードな世の中で
突如パートナーの一方に辞令が出て

「じゃあいってら!」

ってなるシステム、
出世の条件とか社内規定とか何やらで
しぶしぶで受け入れてるけれども
結構末恐ろしい制度ですよね。

転勤族という言葉もあるように
転勤のある職業の人と結婚する時点で
ある程度腹を括っている人も多いとは思います。

でも、いざ辞令が出てみると
例えばプロジェクトの最中だったり
今最高に仕事が楽しかったりと
いくら覚悟はしていても動揺したり
行きたくないなと思うこともあります…よね?

頑張って勉強して就活して就いた職なら尚更のこと。

我が家の場合、夫の会社はほぼ転勤はないだろうと
言われていたので青天の霹靂

その部署の長からわざわざ指名で来てほしいと
言って頂いたらしくとても有難い話では
あるんですけれども、でも!でも!です。

会社としては

家族で行っても構わないし
単身赴任でも構わない

(どちらにしろ相応の費用は出しますから)

さぁ、あなたのチョイスは?みたいな。

選択肢は用意したからあとは自由に選んでねっていう
意見を尊重しているようでそうでない感じ

妻側からしたら
「いや、家族一緒に暮らしながら私も今まで通り働きたいですけど?!」
って話なんですわ。

妻側が日本全国に支店があるような大企業に勤めていれば
同じように転勤ができるかもしれないけれど
そんなのごく一握りですよね。(少なくとも私は違った)

・妻が退職して家庭に入るか
・夫にだけ行ってもらうか

という選択をしなければならない。

我が家のように結婚して1年くらい経って
これから子供について前向きに考えようって言ってた矢先に
単身赴任(しかも期間があいまい)は現実的な選択肢ではない…

私が漠然と描いていた
「産休・育休を取って仕事を続ける」プランが
この時点で真っ先に消え去ったわけです。

自分が言うのもなんですがとてもいい会社だったし
仕事も楽しかったので、できればずっと
働き続けたいなと思った会社だったのと

日本という国で一度正社員の職を手放してしまえば
一生戻れないという思い込み
もあって
相当悔しかったんですよね。

でもここで一人で仕事を踏ん張って
出来るかもわからない子供を先延ばしにしたり
諦めるほどの勇気も覚悟もなかった

充実する夫と喪失する妻

こうして泣く泣く家庭に入ったわけですが
その喪失感たるや、やっぱりかなりのものです。

今まで当たり前のように通勤して仕事してお給料をもらって
という日常が一気にゼロになるんですよ。

誰もいないわ、孤独だわ、夫くらいしか話す相手がいない。

夫は夫で新しい環境になじんじゃって
やれ飲み会だ親睦会だと夜まで忙しい。

あぁ孤独。ぢっと手を見る(働いてないけど)

そして私の場合は転勤してから比較的早く妊娠が発覚したので
外に働きに出るという選択肢も
早々になくなってしまって。

この家庭内での温度差はかなりやりきれない。

一方は新鮮味もあって仕事が楽しい状態
一方は失ったものが大きくて抜け殻状態

夫も空気を察してはくれるんですが
察してくれたからといって
どうにかなるわけじゃないですしね。

育児が仕事よりハードな件

いざ子供が生まれてみると
それはもうかわいくてかわいくて
「とんでもない傑物が我が家にきてしまったぜグフフ」
などとは思うんですが

それでも育児って良いところばかりではなくて
ずっと一緒で気を張った生活をしているので

眠い・つらい・疲れた

というネガティブな感情も出てきてしまうんですよね。

生む前に想像していた
「赤ちゃんはたくさん飲んで食べて寝るもの」
という思い込みをスパーンと覆す
「飲まない・食べない」娘だったので
毎日かなり神経をすり減らしました。

とにかく食べない子どもの成長記録

そして、育児をしていると
「仕事をしていたほうが楽だった」
と思うことがよくありました。

例を挙げてみると、

・思うように物事が進められない
・仕事のように区切りや切れ間、達成感がない
・何をするにも水面下で意識は子供に向けつづけなければならない
・意思疎通ができない相手の要求に答え続ける

仕事は自分の裁量で進められたし
少なくとも仕事をしている間、
常に特定の何かを気にかけたり
途中でしょっちゅう何かに
妨害されるということはなかった。

それが掃除機をかけるという家事ひとつとっても
思い通りに進められないような状況が続くと
非常にストレスフルです。

文句ばっかり!そんなの分かってたこと!
だったら子供作らなきゃよかったのに!とか
なかなかラディカルな意見が飛んできそうなので
前置きしておきますが、

現実は想像をはるかに超えていくなと。
いくら事前に知識を入れていたとしても
やっぱりいざそうなると面食らうものなのだな
と心から思います。

あと、これはよく友人と話すけれど
産休・育休を取得して復帰という道筋のある育児
それが全く見えない育児は違うよね、ということ。

ゴールが見えていて走るのと
ゴールがどこかもわからず走り続けるのは
見える世界が全然違う。

私は後者のほうだったので
もうこれからずっと子供と一緒に過ごして
家事してご飯作って夫の帰宅を待つ
人生がずっと続いていくのかな
なんてネガティブになったりしました。

子供の成長の喜びと孤独感や閉塞感が入り混じって
本当に複雑な気持ちになる。

友人たちの育休明けボディーブロー

仕事がしたくてしたくてたまらない無職母に
3月あたりのFacebookは本当に堪えるんだな…!

育休から復帰する友人の投稿は
私の人生にあったかもしれないタラレバに
思いを馳せてしまい、めっちゃへこんだ(勝手に)

勝手にへこんですまん友たち。

そしてきっとまだまだそばにいたいのに
0歳児枠のために復帰せざるを得ない人も
たくさんいると思う。

常に隣の芝は青いですよね。

だから投稿しないでっていう意味じゃないよ。
SNSは好きなようにバンバン投稿してくれ!
そういうツールだから!

まとめ

結論として、夫の転勤は妻の人生を良くも悪くも変える

今になって思えば私たちの選択に間違いはなかったと
思えるけれど、それでもふと「あの時…」
というタラレバが頭に浮かぶこともある。

転勤と言う制度が
“妻は家庭で夫を支える”というような
価値観のまま今も存在している
ような気がしてならないし
そのせいで涙をのんでいる妻も多いと思う。

転勤制度も時代に合わせて
柔軟に変われないものかと
インターネットの隅っこでひそかに叫んでみた。

以上です!

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